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「音のレッスン」とピアノ [体験記:音のレッスン(完)]

今回は音のレッスンの意義のようなものを少し視点を変えて書いてみました。

「徹底的に周囲の音を聴く中から生まれるハーモニー」、音のレッスンではこれを追求しているわけですが、そこで使われている楽器はというと、「人の声」なわけです。人の声なので音程の微調整もできるし、その結果としてピュアなハーモニー、透明な響きを生み出しているのです。

それではピアノのようなあらかじめ調律が固定されている楽器ではどうでしょうか。私が関心があったのは、音のレッスンを通じて体得していく「耳をひらく」という感覚が、コーラスという「人の声の重ねあわせによる響き」以外ではどのように活かされるものなのだろうかということです。

ピアノのような鍵盤楽器では調律が平均律のような特定の音律に固定されており、演奏の最中に音程を微調整することはできません。ということは「ピュアなハーモニー」は楽器の構造上、生み出しえないということです。「開いた耳」を活かすことはできないのでしょうか。

鍋島先生のレッスンを受けている人の中には、自分でもピアノを教えていた経験があるような人もいて、現在も音のレッスンとは別に先生からピアノのレッスンも受けているそうです。

ある時、その方に上に書いたような私の関心事項について尋ねてみたことがあります。その方の話では、「長くピアノを続けていると、音をしっかり聞くことなく指だけ動かしているような状態になってしまいがち。鍋島先生のピアノのレッスンでは(ピアノをある程度弾ける人にとっては)簡単なバイエルをとてもゆっくりしたテンポで弾きながら、一音一音をしっかり聴きながら弾く練習をしている」とのことでした。

また別の機会に鍋島先生にも直接質問してみました。「私も師匠の佐々木先生からバイエルの67番を1ヶ月ぐらい延々と練習させられた」と聞いていたので、具体的に何を指摘され、練習させられたのか、質問してみたのです。

説明は先の人の話と同じでした。さらに先生はバイエル67番の一部分を、普通のピアノ練習のスタイル(指だけで弾く感じ)と分離唱的練習スタイルで実際に弾き比べてくださいました。

前者は私の記憶で言うと、閑静な住宅街でどこかの小学生が勢い任せに弾いている、とくに耳を傾けてみようとは思わないような響きです。後者のピアノはテンポはゆっくりですが、聞いているこちらにも一音一音を大切に弾いている感じが伝わり、落ち着いて聞いていられるものでした。

「徹底的に周囲(この場合はピアノの音)の音を聴く」とはこのようなことなのかと、コーラスの練習とは別の側面から気づかせてもらった瞬間でした。

私はピアノを習ったことはないのですが、家に電子ピアノがあります。弾けはしないのですが、一応使い方(?)はわかります。最近では「徹底的に音を聴く」練習の補助ツールとして、少し使い出しました。

最後に音のレッスンとは全然関係のない話ですが、ご参考までにということで書かせていただきます。

たまたまですが、ネットで「慎純」というピアニストを知りました。プロフィールを見ると、かつて分離唱を学ばれたとのことです。ご本人のブログ上でドビュッシーの「月の光」の演奏が紹介されていたので、興味津々で聞いてみました。

あくまで私の主観ですが、「素晴らしい」の一言。個人的にドビュッシーは好きでもあり、また「月の光」は有名な曲なので、いろいろな演奏を聞いてきたと思います。その中で、慎純氏の演奏はゆったりしたテンポで本当に一音一音の響きがしっかりと聞き取れ、何度でも聞いてみたくなるような演奏でした。CDも購入しました。

音のレッスンを通じて、音楽の聞き方、味わい方も少しずつ変化してきたように感じる今日この頃です。



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コメント 2

susuki

 私も慎純さんのピアノ、好きですよ。きれいな響きですよね。
 「CDの第2弾が早く出ないかな」と、心待ちにしています。
by susuki (2012-04-26 23:49) 

まいな

susukiさん、コメントありがとうございます。

慎純さんの今後の活躍、私も本当に楽しみです。機会があれば、生の演奏も聞かせていただくつもりです。

音のレッスンを通じて、音・響きに対して、今まで以上に意識的に向かい合えるようになれた気がします、喜びで一杯です。



by まいな (2012-04-27 19:12) 

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